「おうちカフェのような空間に憧れて雑貨を買い足してみたのに、なんだか安っぽい・ダサい仕上がりになってしまう」カフェ風インテリアで最も多いのが、この「いまひとつ垢抜けない」という悩みです。
結論から言うと、カフェ風インテリアの作り方は「①木の質感を主役にする」「②色数を暖色・ブラウン中心に絞る」「③暖色のペンダントや間接照明を使う」の3つを押さえれば、ぐっとそれらしくなります。そして「安っぽく見えない」ための最大のコツは、主役の家具に本物の素材を選ぶことです。本記事では、創業100年の無垢家具専門店RAM(ルームアート松井)が、住宅から店舗まで手がけてきた現場目線で、ダサくならないカフェ風づくりの手順と実例を解説します。
カフェ風づくりでいちばん効くのは、家具・小物の数を増やすことではなく、「素材」「配色」「照明」という土台の3要素をそろえることです。この3つが土台になるため、小物が少なくてもカフェの空気は生まれます。順番に見ていきましょう。
カフェ風の核は「木の質感」です。木目には視線を引きつける力があるため、テーブルや椅子に木目のはっきりした素材を選ぶだけで、空間の印象が一気に喫茶店らしくなります。
ここで差が出るのが、プリント化粧板ではなく無垢材(むくざい=一本の木から切り出した本物の木の板)を選べるかどうかです。無垢材は使い込むほどに色艶が深まるため、10年後には買った時とは違う飴色の表情になります。憧れのカフェが持つ「時間を重ねた味わい」は、まさにこの経年変化によって生まれています。
色は「ベース70%・メイン25%・アクセント5%」を目安に、ブラウンや生成りなどの暖色でまとめると失敗しません。床や壁の面積が大きい色をベース、家具をメイン、クッションや雑貨をアクセントと考えると整理しやすくなります。
カフェがどこか落ち着くのは、使う色数が少なくトーンがそろっているためです。ビビッドな色を足したくなったら、面積の小さいアクセント5%の範囲だけにとどめましょう。
テーブルとラグの色合わせで迷ったら、配色パターンを実例で確認しておくと安心です。下の記事で具体的な組み合わせを解説しています。
テーブル×ラグのおしゃれな色合わせ|実例で見る4つの配色パターン
天井のシーリングライト一灯をやめて、暖色のペンダントライトや間接照明に替えると、それだけでカフェの灯りに近づきます。昼光色は作業向きの白い光のため、ここではオレンジがかった電球色を選ぶのがポイントです。
テーブルの上にペンダントを低めに吊るし、部屋の隅にスタンドライトを足して「光だまり」を複数つくると、明暗のリズムが生まれるおかげで夜の寛ぎ時間がぐっと豊かになります。照明選びの基本は下の記事でも詳しく解説しています。
仕上げは観葉植物とディスプレイですが、ここは「足しすぎない」のが正解です。グリーンには空間に動きを与える効果があるため、大きめのグリーンを1〜2鉢、棚にはお気に入りのカップや本を間隔をあけて並べる程度で十分カフェらしくなります。
余白は視線を休ませる役割を果たすため、飾る面より「余白」を意識すると生活感が抑えられ、すっきりした印象になります。
壁や床まで手を入れるとカフェ感は完成度が増しますが、賃貸でも貼ってはがせるリメイクシートやラグで十分対応できます。ラグは床の面積を大きく占めるため、ウッド調やヴィンテージ調のラグを敷くだけでも空間の温度感が変わります。
カフェ風が安っぽく見えてしまう原因は、ほぼ次の4つに集約されます。当てはまっていないか、表でチェックしてみてください。
| ダサく見える原因 | 直し方 |
|---|---|
| テイストが曖昧 | 北欧・ナチュラル・古民家など系統を1つに決め、家具と小物をそろえる |
| 色数が多すぎる | 70:25:5を目安にブラウン・暖色へ統一。原色はアクセント5%まで |
| 小物が溢れている | 飾る数を減らし「余白」を残す。見せる収納と隠す収納を分ける |
| 照明が白い蛍光灯 | 電球色のペンダント+間接照明に替え、光の色とだまりをつくる |
もう一段上を目指すなら、家具の素材が本物かどうかを見るのが近道です。テーブルの木口(こぐち=板の断面)を見て、表面と中身の木目がつながっていれば無垢材、断面だけ別の柄なら化粧板です。
無垢材は表面を削り直せるため経年で味わいが増し、小さな傷も「家族の歴史」として馴染みます。一方、プリント化粧板は表面が一枚の印刷層のため、傷がつくと下地が見えて安っぽくなりがちです。こうした構造の違いがあるため、使うほどに大きな差となって表れます。
無垢材は樹種ごとに色も経年変化も異なります。樹種ごとの違いは下の記事で詳しく解説しています。
ポイントは、ナチュラル・北欧・古民家(和)・韓国のどの系統を目指すかで、選ぶ素材と色(系統別の作り分け)が変わることです。代表的な4タイプを表にまとめました。
| 系統 | 素材・色の方向 | 合う木 |
|---|---|---|
| ナチュラルカフェ | 明るい木+生成り・ベージュ。白壁で抜け感を出す | オーク・メープル |
| 北欧カフェ | 明るい木+くすみカラーを1色。曲線の椅子で柔らかく | オーク・チェリー |
| 古民家・和カフェ | 濃い木+黒・深緑。梁や畳と相性のよい落ち着いた色 | ウォールナット |
| 韓国カフェ | 白・アイボリー基調+明るい木を少量。丸みのある家具 | オーク・メープル |
同じ「木の家具」でも、樹種ごとに色も表情も決まっているため、濃い褐色のウォールナットは古民家・和カフェに、明るく素直な木目のオークはナチュラル・北欧カフェに、と樹種から逆算すると系統がぶれません。
カフェ風に合う家具・小物は、「木の質感」「暖色でそろえる」「本物の素材」の3つを基準に選ぶと失敗しません。流行で終わらせないコツは、主役の家具に長く使えるものを据えることです。安価な量産品は素材が長期使用を想定していないため数年で飽きや傷みが出ますが、無垢家具は経年変化を味方にできます。ここでは主役になる6点を紹介します。
RAMは住宅のリビングダイニングを数多くコーディネートしてきたほか、実際のカフェや店舗の内装(コントラクト)も手がけています。下の写真は、無垢のテーブルと椅子・暖色の灯りでまとめた店舗事例です。本物の素材でつくる空間づくりの蓄積を、ご家庭のカフェ風づくりにも活かしています。
名前のとおり「家でカフェ時間を過ごす」ために生まれたテーブルです。天板厚30mmの無垢材で、リモコンや文具をしまえる引き出し付き。新聞片手の朝食にも、食後のコーヒーにも、自分だけの時間をつくれます。天板はウォールナット・オーク・チェリーなど5樹種から選べるため、目指すカフェの系統に合わせられます。
細い線で構成された軽やかなフォルムが、まさに喫茶店の椅子の佇まいです。座面は職人が手鉋(てがんな)で一脚ずつ仕上げているため、長く座っても疲れにくい曲面に整えられています。座面の高さは380〜450mmの範囲で体格に合わせて調整でき、テーブルとの差尺(座面と天板の高さの差)を整えられます。脚が細いことから、狭い部屋で活きる「抜け感」にもつながります。
キッチン前やカウンターを「ふらりと立ち寄れるカフェ席」に変えたいときに活躍します。座面の高さは550〜680mmの範囲で調整できるため、カウンターの高さや体格に合わせて選べます。すっきりと細いフォルムは後ろ姿まで美しいため、部屋のどこから見ても絵になります。朝のコーヒーや軽い調べものにちょうどいい、一人時間の特等席です。
カフェ風を決める照明には、灯したときに表情の出るペンダントが向いています。Cologneは格子状のワイヤーシェードで、格子状のシェードを光が抜けることによって、点灯すると壁や天井に幾何学模様の影が広がり、ダイニングを一気に幻想的な雰囲気に変えます。コンパクトながら存在感があり、テーブル上に低めに吊るすだけで食卓がカフェの一席に変わります。
もっと柔らかく温かいカフェの灯りがほしい方には、木製ビーズを連ねたBubble Lがおすすめです。ビーズが光を細かく散らすため、点灯すると無数の隙間から光がこぼれ、壁や天井にやさしい陰影が広がります。天然木ならではの温もりある質感のため、テーブルやカウンターの上に吊るすと、その一角だけ喫茶店のような特別な空気に包まれます。
足元に1枚敷くと、カフェコーナーのゾーニングと温度感づくりを同時にかなえます。ギャッベはウール100%の手織りラグで、原毛ならではのやさしい色合いと、ふっくらした足触りが特徴です。ウールには湿気を吸放出する性質があるため、冬は暖かく夏はさらりと使え、一年を通して心地よさを保ちます。原毛の色みが木の色と響き合うことから、暖色トーンのカフェ風空間に自然に馴染みます。
カフェ風づくりの主役になる6点を紹介しました。RAMの無垢家具は木部・構造部分の修理保証が付き、座面の高さなど体格に合わせたオーダー調整にも対応しています。
遠方の方やじっくり選びたい方は、各商品ページからお気軽にご相談いただければ、暮らしに合った組み合わせをご提案します。使うほどに価値が育つのが無垢家具です。流行を追うのではなく本物の家具で、長く愛せるカフェ風の空間をつくってみてください。
気になる家具は、東京・品川の店舗で実物をご覧いただけます。
無垢材の質感や座り心地を確かめてから、サイズ・素材を自由にオーダー。専門スタッフが無料でご相談を承ります。